熱中症の対策
熱中症の対策

熱中症の原因と予防対策について

熱中症とは

熱中病はその昔、『日射病』や『熱射病』と言われていました。
昭和生まれの方はこれらの呼び名の方がどちらかと言うとピンとくる世代かもしれません。
熱中症は突如現れた訳ではなく、日射病や熱射病と言われていた時代を経て、現在の熱中症に呼び名が統一されました。
呼び名は変われど熱中症は以前からあるものです。子供の頃、炎天下に外で遊び呆けては、よくお母さんに「熱射病になるよ」と注意を促された経験のある方も多いのでないでしょうか。

どうして熱中症になるの?

熱中症とはどんな状態を示すのか簡単に整理してみましょう。
熱中症とは、身体の水分や塩分が一定以上失われた状態です。そもそも人間は特別な事をしなくても毎日たくさんの量の水分が体内から失われています。人間の身体は汗をかくことで自らの体温調節を行っています。
暑い日が続いたり、気温や湿度の高い場所に長時間いることで、発汗作用が低下し、自分の身体の温度調節が出来ずに熱がこもってしまった結果、様々な症状が出ることを指します。
熱中症と聞けば多くの人がイメージする季節は『夏』だと思います。
しかし、熱中症は夏だけのものではなく、実は夏以外でも発症することがあります。
季節外れに急に気温が上がった時や季節の変わり目など、身体がまだ寒暖の差に慣れていない状態は特に注意が必要です。

熱中症になる3つの要因

①環境気温が高い

  • 湿度が高い
  • 日差しが強い
  • 急激な気温上昇
  • 換気していない
  • 熱波の襲来
  • 風がない
  • エアコンがない

②身体

  • 高齢者
  • 基礎疾患がある
  • 乳幼児
  • 肥満
  • 糖尿病
  • 二日酔い
  • 栄養不足

③行動

  • 激しい運動
  • 野外作業
  • 水分補給できない環境

体温調節が出来ないと・・・

体温が上昇▶脱水状態▶▶健康バランスが崩れる▶ ▶ ▶ 熱中症!

熱中症の症状

熱中症になるとどうなるの?

熱中症になってしまうと比較的軽い症状から重症に至るまで以下のような様々な症状が出ます。

症状チェック

軽症の場合 比較的軽い症状では、めまいや立ちくらみがしたり、大量に発汗したりします。また、筋肉痛などの症状が出る場合もあります。
もっと悪くなると 頭痛や吐き気、嘔吐したり、倦怠感(からだのだるさ)が出てきます。
重症になると 体温の上昇と共に意識障害や手足の痙攣(けいれん)などが現れる場合もあります。

症状の例一覧

めまい、立ちくらみ、動悸、発汗、筋肉痛、頭痛、吐き気、嘔吐、悪寒(寒気)、腹痛、下痢、鼻血、倦怠感、意識障害、手足の痙攣やしびれ

頭痛

熱中症の後遺症について

重度の熱中症を放置し、適切な処置を怠った結果、熱中症の症状によって脳や腎臓などの臓器に異常をきたしたり、自律神経の失調などの後遺症が残ることもあります。
軽度なものでも1,2か月後まで長引く倦怠感や頭痛、腹痛などの症状もありますので、大げさに思わず適切な科に受診し、しっかりと治すことを最優先してください。
仕事への会社復帰や通学再開などは念のため慎重に考えた方が良いでしょう。

熱中症になってしまったら

熱中症の処置の仕方

もし、熱中症と思われる症状が出たら、まずは涼しい場所へ移動することです。日陰のあるところや風通しの良い場所など。
もし何枚も服を着ていたなら可能な限り脱がせたり、靴や靴下を脱がせ、袖をまくったりボタンを外すなどして体を楽にさせ、風を送って身体を冷やしてあげます。
可能であれば、頭や首、脇の下や足首などを冷たい濡れタオルや氷などで冷やしてください。冷たい水があるところならペットボトルも水を入れることで役に立ちます。
吐き気などがなければ水分と塩分を補給し、早めに医師の診察と適切な治療を受けましょう。

熱中症の処置まとめ

  • 涼しい場所へ
  • 体を冷やす
  • 水分と塩分を補給
  • 早めの受診

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