ピロリ菌

ピロリ菌

ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)とは

ヘリコバクター・ピロリとは、一般にも浸透しているピロリ菌の正式名称です。
ピロリ菌はとても小さく、約4ミクロン(マイクロメートル)程の大きさです。あまりに小さな単位でピンときませんが、1ミリの250分の1ですから、どれだけ小さなものであるかが分かります。

ヘリコバクター・ピロリ

ピロリ菌のリスク

このピロリ菌が出す毒素(アンモニア)とピロリ菌そのものによって胃の粘膜が傷つき、口から取り込む発がん性物質や塩分、油分の多い食事などの影響が直接胃にさらされてしまうことで、萎縮性胃炎(ピロリ菌感染胃炎)を起こしやすくなります。萎縮性胃炎を起こしている段階では無症状の場合が多いのですが、問題は萎縮性胃炎が胃がんや胃潰瘍などの発症リスクを増大させることです。
但し、ピロリ菌がいることで、胃がんなどを発症するのは感染者の約3割程度と言われており、ピロリ菌がいるというだけでまったくの無症状という場合も多くあります。

発がん性物質
ピロリ菌

ピロリ菌の感染原因

ピロリ菌はどこからやってくるのでしょう

ピロリ菌は口から入ってきます。
元々ピロリ菌が潜んでいるのは衛生環境の不充分な井戸などの生水と言われています。その為、昔に比べてピロリ菌に脅かされるリスクはかなり減っていると言えますが、井戸水を使用している地域は今でも多くありますし、家庭内感染で代々ピロリ菌が受け継がれている場合も少なくありません。

ピロリ菌がうつる

ピロリ菌の現代の感染経路の殆どは家庭内での感染となっており、その多くは保菌している子育て中の親から子供への食べ物の口移しが大きな要因です。大人から大人へ移すことは殆どありません。

ピロリ菌の感染が多い人

ピロリ菌の感染が多いのは幼児です。まだ抵抗力の弱い5,6歳頃まで子供の感染が殆どです。
ピロリ菌がいるだけでは自覚症状もないのですが、一度ピロリ菌に感染すると、薬物治療による除去を施すまで殆どピロリ菌自体は胃の中に存在し続けると言われており、将来的なリスクを考え医師との相談のもと除菌する選択肢があり得ます。

ピロリ菌の除菌治療

内視鏡などの検査でピロリ菌の存在が確認され除菌治療を受ける場合、ピロリ菌を退治するためのお薬による治療が開始されます。一週間程度の服用で殆どのピロリ菌は除菌できますので、ピロリ菌の不安や胃の不調を感じている方などは一度医師へ相談することををおすすめします。

>