点滴を知らない見たことがない人はあまりいないと思いますが、ご存知のとおり点滴とは何やら液体の入ったビニールの袋から管を通して腕に針を挿してちょっとした器具を看護師さんが調整しながら液を少しづつ注入しているそれです。では、点滴の中身(輸液)は何なのか?なぜ注射じゃなくて点滴なのか?など、詳しくはあまり分かっていない方も多いのではないかと思います。ここでは点滴について少し解説していきたいと思います。
点滴の成分と目的
点滴を行う目的は大きく2つに分かれます。一つは、輸液そのものの効果を期待して行うもの。そして二つ目は滴下速度(お薬を投与するスピード)をゆっくり行う必要がある場合です。
輸液には、水分やミネラル、ブドウ糖などのさまざまな成分が含まれています。脱水症状には電解質、栄養不足などを補う栄養補給のための輸液があり、この場合の目的は輸液そのものの効果を期待する点滴です。一方、抗菌剤や抗がん剤など、急速な投与により副作用のリスクがある場合などには、ゆっくりとお薬を投与する目的で輸液に希釈して点滴することがあります。
点滴の種類
点滴は腕の静脈に針を挿入するのが一般的で、抹消静脈点滴と呼ばれる方法です。
この他、何度も長い時間をかけて点滴が必要な場合などに、カテーテル(医療用チューブ)を太い血管の中に留置する中心静脈点滴という方法があります。
点滴中に痛みがあったらどうすればよいか
針が血管から抜けてしまい輸液が血管の外側に漏れてしまっているときや針先が血管内を刺激している場合は痛みを伴います。その他、輸液の目的と種類によっては刺激を伴うものもありますので、点滴中に痛みがあれば、我慢や遠慮はせずに看護師へ伝えるようにしましょう。