漢方薬と一般の薬との違い
一般のお薬は基本的に特定の病気や症状に効く有効成分で出来ており、病気や症状に合わせて組み合わせて使用します。対して、漢方薬は草根木皮を中心とした生薬(天然物)で出来ており、多くの有効成分が含まれます。
これらをその人にの病気や症状に沿って医師が判断しお薬が処方されますが、ある症状の原因が特定できている病気の場合は一般のお薬を、原因が特定できないのに自覚症状がある場合などは漢方薬が向いているといわれています。現在日本国内では、約150種類の漢方エキス製剤が健康保険の対象となっており、多くの病院で処方されています。
漢方薬の種類
漢方薬には『湯剤』『散剤』『丸剤』『軟膏』『乾燥エキス剤』などといくつかのタイプがあります。
中でも多く利用されているのが、『乾燥エキス剤』で、生薬から漢方薬のエキスを抽出して乾燥させたものです。
漢方薬は一般のお薬よりも副作用も少ないというメリットがありますが、匂いにクセがあるものも多く、一度に服用する量も多いため飲みにくいといった傾向があります。しかし、飲みやすく使用しやすいように改良がすすんでおり、新しいお薬が次々登場するものではないものの年々進化し続けています。
漢方薬は幅広く使われている
生活習慣病の慢性疾患がある方や婦人科疾患、高齢者の病気などに幅広く使われており、近年ではがんの治療に伴った副作用による食欲不振や痛みの緩和などにも漢方薬が使われることも多くなっています。
漢方薬の副作用
漢方薬は一般のお薬に比べると副作用が少ないのですが、それでもまったくない訳ではありません。人によってはアレルギー反応が出たり、胃腸障害、食欲不振を誘発する事もあります。まれではありますが、間質性肺炎などの副作用も報告されています。
いつもと違った症状などに気付いたら早めに医師や薬剤師に相談するのが良いでしょう。