食道がんの初期症状について
食道がんの初期症状はすっぱい食べ物やしょっぱいもの、熱い食べ物などの刺激に敏感になることがあります。少し進行すると喉の通りが悪くなり、食べ物が引っかかりやすくなったり飲み込む時に力を込めないと飲み込めないといった症状が出ます。また腫瘍が食道を圧迫してくると声のかすれが目立ってきますが、これらの初期症状が出るまでにはなかなか初期段階の自覚症状を捉えにくいがんですので、健康診断や人間ドックなどから疑って確定診断に至る場合が殆どです。
食道がんは自覚症状がなくあるとき表面化し、進行も早く転移が多いというやっかいな特徴のあるがんです。しかも、日本人は食道がんの発症率が高く、4,50歳代から70歳代くらいまでをピークに、喫煙や飲酒との関係も深いがんであることから、女性よりも男性の中高年に多く推移しています。
食道がんの生存率は進行に従って下がり、5年の生存率はおよそ5,60パーセントで、進行度合いによっては10パーセント位にまで下がります。
日本人の食道がんの多くは『扁平上皮がん』といわれる種類のがんで、喫煙や飲酒が大きな危険因子となっています。また、かつての欧米人に多かった種類の『腺がん』は逆流性食道炎の影響を受けたがんですが、近年の日本人の食の欧米化により、日本人の腺がんの割合も増えてきているといいます。
喫煙者のリスクが非常に高いのは明白な事実です。まずは今から禁煙に取り組みましょう。