眠れない原因と治し方などについて
眠れない時の原因を理解する
良質な睡眠で一日の疲れをしっかり取りたい方はまず眠れない原因を理解すること。その原因をひとつひとつ排除していくことが安眠への近道です。
レム睡眠とノンレム睡眠
そもそも眠る意味とは
人間の身体は夜眠ることで自らの身体の修復や休息、頭の中の記憶などの情報整理が行われ、翌朝から日中の活動が活発に行われるよう準備・調整が行われています。
レム睡眠とノンレム睡眠という言葉を聞いたことがある方も多いかと思います。
これらは眠りの深さを表し、レム睡眠は浅く、ノンレム睡眠は深い眠りという意味です。眠りの浅いレム睡眠の時に脳の情報整理が行われ、眠りの深いノンレム睡眠の時に身体を休めています。一度の眠りの中でレム睡眠とノンレム睡眠は交互に訪れ、休息の傍ら、脳の情報整理が行われる大切な時間なのです。
眠れない原因3つの要因
① 身体的な要因
カフェイン
コーヒーやコーラなどカフェインを含む飲み物は他にもたくさんあります。カフェインはヒスタミンという覚醒物質の分泌を高める働きがありますので寝つきが悪くなったり眠りが浅くなることがあります。
【改善方法】コーヒーなどに含まれるカフェインの覚醒作用は摂取してから30分頃から体に作用しはじめます。人によってはその後5時間位も覚醒を高める効果が持続する場合もありますので、夜のコーヒーは睡眠の妨げになると考えられます(この特性を利用してちょっとしたお昼寝休憩前にコーヒーを飲み、短時間ですっきり目覚めるように上手にコーヒーを利用する方もいます)。また、コーヒーだけではなく、玉露などカフェイン含有量が多い飲み物には注意が必要です。温かい飲み物でリラックス効果。ただし、側面では暖かい飲み物などは脳をリラックスする効果がありますし、コーヒーの香りにもリラックス効果があります。コーヒーが好きな方はホットコーヒーは薄めでいただいたり量を減らしたり、お部屋にコーヒー豆を置くなどして上手にコーヒーを楽しむと質の高い睡眠と両立出来ることでしょう。
アルコール
アルコールには排尿を促進する利尿作用がありますので、お酒の飲みすぎは逆に睡眠の妨げになります。
夜はどうしても飲酒の機会が増えてしまいがちです。そしてアルコールの摂取は脳の神経に影響し眠気を誘いますが、飲み過ぎには注意が必要です。
薬の影響
新しくお薬が処方された時などはその影響もあるかもしれません。
お薬には必ず副作用があります。寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったり、夜間おしっこに行く回数が増えるなどあるかもしれません。不安に思いましたら主治医への相談をおすすめします。
過度な疲労
程良い疲れは心地良い眠りを誘うものですが、体がひどく疲れた日は逆に目が覚めて眠れないといった経験はありませんか。これは交感神経が敏感になっていて体がまだ興奮状態にあるために眠れないという場合に多いです。
読書やアロマで心を落ち着けたり、半身浴なども効果的です。
テレビやスマホなどは逆に交感神経を刺激しますので寝る前に見るのはやめましょう。
寝る前の運動はほどほどに、夜に体を動かす場合は床に座ったりベッドサイドに座って出来る軽いストレッチ体操がおすすめです。
食後まだ胃が活動している
胃の中に食事が残っていると胃もゆっくり休むことが出来ません。
胃もたれなどの原因にもなりますので、寝る3時間前には食事を済ませておくようにしましょう。
もしかして病気かも
不眠症という言葉を聞いたことがある方も多いかと思います。寝つきが悪かったり、眠りが浅く睡眠途中に目が覚めてしまったりするような症状が一か月以上も長く続き、食欲が減退したり、生活意欲の低下などの問題が出てしまうことをいいます。
不眠症を改善するには生活習慣を見直したり、場合によってはお薬による治療が有効になりますので気になった方は医師に相談するようにしてください。
② 精神的な要因
不安、心配、悩み、ストレス、生活リズムの乱れなどが考えられます。
また、「眠れない」と思うこと自体が緊張となって不眠を誘発しているケースも多くあります。
習慣を大事にしましょう
ルーチンの乱れがうまく寝つけない引き金になることもあります。
例えば、「寝る前におやすみなさいを言わなかったなぁ」とか「髪を梳かすの忘れちゃったけど・・・」など些細なことがきっかけになることもありますので、人ぞれぞれのルーチンを大切にしてみてください。
③ 環境的な要因
光と音
光
環境的な要因として特に重要なのでは光による影響です。
人間の体は本来、太陽が昇ると起きて活動し、太陽が沈むと寝るようにできています。
私達人間の脳から分泌されるメラトニンと言う睡眠ホルモンのおかげで眠気を感じる仕組みになっています。メラトニンは日が沈んで夜になって暗くなると分泌され眠気がさしてきます。
逆に太陽などの強い光を感じることで分泌され頭が冴えて体が活動的になります。
このようにメラトニンは光によってコントロールされるため、光は睡眠と切って離せない要素となります。
一日の疲れを質の高い睡眠ですっきりさせるためには光の遮断が効果的です。カーテンをしっかり閉めのはもちろん、アイマスクを使うのも良いかもしれません。
また、メラトニンの分泌を制御してしまう寝る前のスマホやテレビ、パソコンなどは避けて、朝目覚めたらカーテンを開けて太陽の光をしっかり浴びることで体内時計をリセットしましょう。
熟睡、良眠のポイントはズバリ光!
音
周りの音が多少騒がしくても程よく疲れている時などは眠りにつくことが出来たりします。しかし、精神状態によっては些細な音が気になって眠れなかったりもします。
眠りにつく時聞こえてくる音が自分にとって心地の良いものであれば穏やかな気持ちで眠りにつくことが出来たりしますが、逆に不快である場合はなかなか眠れるものではありません。
人によっては、夏の虫の鳴き声が風情で心地良く眠れる方もいるでしょうし、無音だと居心地が悪く眠れないからと好きな音楽を聴きながら眠りにつくといった方もいるでしょう。
音への感じ方はそれぞれではありますが、音が睡眠に与える影響は結構大きいと言えます。
よく言われるのは脳をリラックスさせる音は小川を流れる水の音であったり、自然の中の鳥のさえずりなど。
しかしいつも私達は自然の中にいる訳ではありませんから、これらを収録した癒し系CDなどの利用も良いかもしれません。
そもそも人間は眠気と共に音に敏感になる生き物だということは科学的に証明された事実です。
ですから、スマホの通知は夜間はオフにしておく、耳栓を使用して物理的に不快音をある程度遮断する方法も手段としては案外有効です。
寝る時はスマホの通知OFF! 気になる音は物理的に遮断!
- 1
- 2